今日もガサガサ日和vol.20 〜水草いっぱいの川は生き物いっぱい

2015年10月12日(更新日:2017年2月23日)
ガサガサ

先日、宮田師匠が担当する生き物環境学習の、淡水生物講座をお手伝いしてきました。小学生10人ほどと宮田師匠お勧めの川へ!

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10月も中旬に差し掛かり、大人はウェーダーを履いてますが、子供たちの元気さは驚くばかり。濡れてもいい靴とズボンでガンガン川に入っていきます。転んだら泳ぐし、大人も水かけられるし、大変です。楽しいけど。笑

ライフジャケットは必須ですね。
ライフジャケットは必須ですね。

一見、何の変哲もない川に見えるのですが、これがすごい。

すごい種数
すごい種数
一度にこれだけの種数を採れる川は中々ない
一度にこれだけの種数を採れる川は中々ない

「それーーー! 突撃ーーー!」という宮田師匠の号令を合図に、子供たちはバケツと網を手に川へ。一時間ほどで驚きの網果となりました。

  1. タモロコ
  2. イトモロコ
  3. デメモロコ
  4. オイカワ
  5. カワムツ
  6. ニシシマドジョウ
  7. ドジョウ
  8. トウカイコガタスジシマドジョウ
  9. アブラボテ
  10. ヤリタナゴ
  11. アブラハヤ
  12. タカハヤ
  13. メダカ
  14. ドンコ
  15. ナマズ
  16. ニゴイ
  17. カマツカ
  18. ミズカマキリ
  19. カワムツ
  20. スッポン
  21. トノサマガエル
  22. ツチガエル(?)
  23. コウライモロコ
ミズカマキリ
ミズカマキリ

ガサガサ後の振り返りで子供たちが「も〜書けない」なんて声を出す程に採れるんです。いや〜すごい。普通の川なら見られない珍しい種も結構いるんですからね。ミズカマキリもそう。

なぜこの川には生き物がこんなに棲んでいるのかな?
なぜこの川には生き物がこんなに棲んでいるのかな?

ただガサガサするだけではありません。種類の違う水草を4種採ってくる、というお題もありました。水草に注目する環境学習って中々ありません。実はとっても大切なのですが、ヨシには注目しても沈水植物には注目しないですよね。でもこの講座では沈水植物に注目します。

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採れた沈水植物は、、

  1. ヤナギモ
  2. ササバモ
  3. ホザキノフサモ
  4. センニンモ
  5. クロモ
  6. コカナダモ(外来種)
  7. オオカナダモ(外来種)

生き物の種数と同じく、これだけの沈水植物が自生する川もほとんどありませんよね。もう少し暖かかったらこれにエビモが加わるそう。

いつも遊んでいる川との違いに、子供たちも興味津々。

沈水植物は川の水をきれいにします。ヨシは泥を浄化するけれど、直接に川の水をきれいにするのは沈水植物。この川の水は透き通り、嫌なニオイも全くしません。

生き物の多さについては、砂地、泥、石、植物の多さが挙げられました。多様な環境が揃っていて、だからそれを好む生き物が棲んでいる。ニシシマドジョウは砂地に棲むが、ドジョウは泥を好む、といった具合。水辺には「景観の多様性」が大切、とは正にこのことですね。

伊藤 匠

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