水切りについて
「水切り」とは、水面に向かって石を投げて跳ねさせる遊びです。「石切り」「跳ね石」など、他にも色々呼び方はありますが、最近は「水切り」がよく使われているようです。多くの人はどこかでやったことがあるのではないでしょうか。上手く投げれば、石は沈まないでぴょんぴょん水面を跳ねます。不思議ですね。その不思議さに心ひかれる人は多いと思います。
みなさんの投げた石は、何回くらい跳ねたことがありますか?
3回?5回?それとも、10回跳ねたことがありますか?
もし15回以上も跳ねたら、見ていた人も「おおっ」となると思います。
子供はきっと「すげーーーーっ!」と大はしゃぎするでしょう。
きっと河原のヒーローになれますね。
実は、15回以上の水切りをすることはそんなに難しくありません。
ただ、ちょっとコツと練習が必要です。
でも、コツを知って練習さえすれば、誰でも20回くらいは石を跳ねさせることができるようになります。
水切りって意外と奥が深くって、たくさんのコツがあります。
世界で一番すごい水切りは何回跳ねたか知っていますか?
ギネス世界記録は88回です。また、非公式ながら103回跳ねたという記録もあります。
想像できますか?
どうやったらそんな水切りができるの?きっとそう思うと思います。
でも、これもコツと練習の延長にあります。
次に記録を作るのは、あなたかもしれません。
水切りと石
水切りで一番重要なのは、なんといっても「石」です。
「平たい石がよい」というのは広く知られた水切りの常識です。
でも、それ以上のことはあまりよく知られていません。
大きさ、重さ、上から見た形、横から見た形、厚さ、表面の感じ、等々・・・
石の特徴は様々であり、一つとして同じ石はありません。
二度と同じ石を投げることはない、一期一会の世界です。
水切りと水面
水切りは人が投げた石の軌跡や、それによって生じた波紋を「見て」楽しむ遊びです。
そこで、仮に水切りを絵画に例えると、投げる人は画家、石は筆、そして水面はキャンバスであると言えます。
水切りは自然の中で行う遊びです。
川には色々な地形があるし、天候も変わります。
どういう水面を選ぶか、という視点もありますし、水面の状況によって、投げる石や、投げ方を変えることもあります。
人が石で水面に描く、一瞬の芸術、それが水切りです。
さあ、川に行って石を投げてみましょう。
宇宙の神秘はあなたのすぐそばに存在します。
橋本桂佑
※一部の写真は熊谷水きり倶楽部から提供を受けています。