私事ではありますが、この春に引っ越しまして、普段遊ぶ川も変わりました。家から歩いて行ける所に川が流れてて、尚且つ河口にも源流部にも凄く近い。僕にとってはこの上ない環境なんです。
川が違うとこれほどまでに採れる生き物が違ってくるのは本当に面白いですね。それに川の中でも河口、中流、上流で全然違う。というわけで、最近はあまり接点のなかった河口部、汽水域でガサガサしています。
汽水域ってのは河口からどれ位までを指すのか。少なくとも、河口から15㎞くらいまでは潮の満ち引きの影響はありますよね。その間をハシゴしながら遊びます。
デカイ! ここを釣りではなくてタモ網で攻めるってんだから酔狂な話です。
とは言うものの、川の真ん中は流石に無理なので、やはりこういった岸に近いところを。そして、河口付近の河原にいくつも穴が空いてたら、ほぼ間違いなくこいつたちの巣。
いつもはサワガニやモクズガニに見慣れているので、最初出会うとギョッとします。そのうち見飽きるほどに沢山いるわけですが。
そしてこの時期、沢山見かけるのがこのウキゴリの稚魚。3月頃に産卵・孵化した稚魚が海に降り、少し大きくなって群れをなして川にのぼってくるのです。成魚は獰猛ですが、稚魚はなんとも愛くるしい。
写真がマズくてこいつの良さを伝えられないのが残念。体の側面に瑠璃色の斑点が並ぶ。楚々とした感じが好き。
ガサガサではウェーダーを履いて、タオルを首に巻き、帽子を被って、デジカメを首から下げ、タモ網とバケツを手に遊びます。右側のコマセ用バケツは生き物の輸送用。しっかりと蓋が閉められて極力縦に長いものが良い。
実はずっと採りたかったのがこのテナガエビ。なぜだか採る機会がになかったんです。ある程度の大きさの川じゃないといないし。まだ小ぶりですが、夏が終わるまで楽しめます。夜狙うのがいいです。
そしてウキゴリの稚魚と同じく群れているのがボラの稚魚。体高が高く、体表が滑らかでメタリックな印象。あまりスマートではないですね。あと、スズキもよく見かける汽水域の魚。
そしてそして、出ましたウナギ。普通は夜釣りや細長い専用の仕掛けで採りますが、そんな悠長なことはしたくないのでタモ網で攻めます。鰻丼のウナギは何度も見てるのに、生きてるウナギはあんまり見ることないですよね。このサイズは初めて採ったから興奮。この辺りの川でガサガサしていると川底に幾つもの仕掛けが沈めてあるのに遭遇します。
車のラゲージスペースはこんな風。
魚の輸送は、先ほどのコマセバケツにエアレーション(ブクブク)をシガーソケットタイプの電源から引っ張ります。輸送時にたくさん生き物入れ過ぎたり、水草入れたり、水が濁っていると魚の体表に付いている粘膜が擦り取られてすぐ弱ってしまいます。なので、なるべく少数で、余計なものは入れないで、水は透明にして、水の揺れを少なくするために面積よりは高さのある入れ物を選び、物理濾過機能のあるエアレーション(投げ込み式濾過機・ブクブク)を使って運びます。
こんな感じで河口部のガサガサを楽しんでます。今の時期、生き物の数はまだ少ないですが、気候的には最高です。程よく暑くて水が気持ちいい。今度は極端に上流部に行ってみようかなと思っています。
★夜の川でテナガエビを捕ったり、ウナギを見つけたりした記事★★
伊藤 匠