生き物はそれぞれの生態に合った環境に暮らしている。流れの速い「瀬」を好んで棲む生き物も多い。ヨシノボリの仲間や、アカザ、ドジョウの仲間、カジカなど流れに負けずに川底や石にひっついていられる体の構造を持つ種類が多い。
早瀬は、水深が浅くて、丸い石がゴロゴロしていて飛沫が上がって泡立っている。生き物は石の裏に身を潜めているから、捕まえるには必ず目当ての石の下流にタモ網を置き(川底にしっかりとくっつけよう)、上流側の石をひっくり返す。すると、底や石の裏側にいた魚が驚いて流されてきて、タモ網に入るのだ。とても簡単だが、持ち上げた石を足の上に落とさないように気をつけよう。
その他、川虫(カゲロウ・トビケラなどの幼虫)も多く入る。既出の生き物は石の間でこれらの川虫を食べている。また、ハゼ系の魚は折り重なった石の天井に卵を産み付けて世話をする。夏場に石を持ち上げてみると、卵がビッシリ、ということがよくある。
見た目よりも流れは早い。足を入れると持っていかれそうになる。あとはツルツル滑る石に気を付ければ楽しく生き物が捕まえられる。ぜひお試しを。
川遊びマップ編集長
伊藤 匠