生き物の分類や種を決定することを「同定」といいますが、ガサガサはこの同定も楽しい。
川でも簡単に同定するけれど、やっばりガサガサやること必死ですからね。目星をつけておいて持ち帰ってから落ち着いてやる同定の時間は格別です。
水槽に入れた生き物を前に、その生き物についてあれやこれやと調べたりして、思考は色々と展開してあたかも川の中を泳いでいるかのように夢想するのです。
WEBでもそれなりに調べられるけれど、限界があると思います。やはり同定には図鑑が必要です。「図鑑」っていう字面も響きも好き。
いろんな種類の図鑑が出てるので、まずはどれか一冊買ってみましょう。フィールドで使う用の図鑑と、家で使う用とで持ち運びやすさで2冊選んでもいいかもしれません。
昔に上梓されたものだと、今の種名と違っていたり、今と違ってたくさん生息しているなんて表記してあったりと、分類学の変遷や、環境の悪化を再認識したりという発見もあります。
写真集っていう見方で見ても面白いですね。
では、私の図鑑の中から、よく使っているものをご紹介。
「くらべてわかる淡水魚」は、普段のガサガサで採れる淡水魚を掲載しており、研究者でもない私に取ってはとても使いやすい。いろいろな角度からの見分け方は役に立ちます。
水草はもうよくわかりません。笑 水草かと思えば、陸上植物だったり、水草だったとしても陸上に出てきたり。
図鑑もあんまり種類がないんじゃないかな。フィールド図鑑みたいなのがあるといいなあ。浮遊、沈水、抽水などの形態で分けてあったり、流水域、止水域等環境で分けたり。そういう風にしてある図鑑、知りませんか?笑
あと、もっと充実しててもいいなと思うのは、川は水の中だけで成立しているわけではないので、もっと「水辺」という括りで捉えた図鑑があってほしいです。水辺という自然環境で捉えれば、魚類に限らず、両生類、爬虫類、昆虫、鳥類、哺乳類だっている。
その点、生き物大好きな子供たちに向けて作られた「生き物探検 水辺図鑑」はすごい。水辺をとして捉えて、魚以外の植物や生き物について楽しく書かれています。私も探検部の子供達並みに使ってます。もう結構ボロボロ。
何冊あっても図鑑は楽しいです。大人と子供が一緒に楽しめる唯一の本じゃないでしょうか。
伊藤 匠