なごや環境大学共育講座「青空遊園 堀川上流(黒川)で川遊び!」

2015年7月20日(更新日:2017年3月7日)
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なごや環境大学共育講座【自然共生・生物多様性】の「青空遊園 堀川上流(黒川)で川遊び!」に参加してきました。

企画運営は「川ナビ歩こう会」の代表・佐藤輝彦さん。

川遊びマップを運営する我々ClearWaterProjectにとって藤前干潟クリーン大作戦実行委員会の大先輩にあたります。

場所は名古屋市北区の堀川、稚児宮人道橋付近。堀川といえば名古屋市民にとって、最も身近なウォーターフロントでありながら市民の殆どがその水辺に近付いたことのない、近付くことのできない水辺。

かつて名古屋城築城の折、知多半島突端の篠島で採石された石材を船で運んだ運河。名古屋を代表する河川である庄内川から上飯田付近で導水して「黒川」として名古屋城のお堀の一部を形成して流れ、「堀川」と名を変え名古屋港へと注ぎます。

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堀川上流の「黒川」付近は遊歩道が整備され、木立が続きます。街の喧騒の中にあって憩いの場となっています。しかしここも水辺には降りられません。「南京錠」がかかっています。今日は特別に解錠されているとのこと。

会場近くに目印の登りが上がっていました。稚児宮人道橋から覗き込むと、いましたいました子供たち。そして驚いたことに思いの外、キレイ! 浅いとはいえ、水底が見える!  しかも水草が!!  

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これ、堀川?

名古屋城より下流の堀川はお世辞にもキレイとはいえない川。植生は皆無で、完全なコンクリ護岸、生き物も登ってこれないけれど、人間も落ちたら登ってこれないそんな川、、というより排水路というイメージ。

タモ網、バケツ、水槽、子供達ず好きそうなアイテムが揃っています。
タモ網、バケツ、水槽、子どもたちが好きそうなアイテムが揃っています。

川ナビ歩こう会・佐藤さんはRACインストラクター講師でもあります。生き物はどこに隠れているか、どのように生き物を捕まえるか、コツを丁寧に教えてくれます。

道具は用意してくれているので、濡れてもいい格好、水中で脱げない靴で参加すれば誰でも簡単に楽しめます。 楽しく遊ぶためのルールも教えてくれます。

子どもたちは早く川に入りたくてウズウズ。笑

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ウズウズ


そしてやっと川へ!! 何が採れるかワクワクとドキドキで胸いっぱいの子どもたちの真剣な笑顔はとてもいいもんです。

お父さんやお母さんも大張り切り!
お父さんやお母さんも大張り切り!
どんな生き物が採れるかな?
どんな生き物が採れるかな?
ガサガサガサガサ
ガサガサガサガサ!

堀川は運河なので、常時流れがあるわけではありません。粘土質のヘドロなどが堆積しているため、ガサガサを始めると一気に濁ります。

しかし、子どもたちはそんなことは関係なし。水が澄んでいるかどうかを気にするのは大人だけかもしれませんね。子どもたちにとって、生き物が棲んでいるかどうかが大切なのでしょう。

本来、子どもが遊ぶ川こそが健全なのです。
本来、子どもが遊ぶ川こそが健全なのです。そして土地のおじいさんたちが、やんややんやとお話ししてくれる。こうでなきゃね。
何が採れた?
何が採れた?

ひとしきり遊んだあとは、それぞれ採れた生き物の発表です。子どもたちで生き物が見えません。笑 もう夢中。

そして、採れた生き物の発表会と佐藤さんによる説明
採れた生き物の発表会と佐藤さんによる説明
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様々な容器に生き物を入れて説明してくれます。
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モクズガニ
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大っきい!
おっ! カメ!
おっ! カメ!
カメをトントン。イシガメとクサガメりハイブリッド?
甲羅をトントン。イシガメとクサガメのハイブリッド?
ミシシッピーアカミミガメの赤ちゃん。
ミシシッピーアカミミガメの赤ちゃん。

中には、アメリカザリガニやカダヤシなど、外来種も採れます。外来種の問題もわかりやすく、きちんと教えてくれます。子どもたちやその親御さんにとっても貴重な示唆となりますね。遊びの向こうに何を伝えたいか、その狙いが大切ですね。

生き物の傾向として、導水している庄内川に準じており、導水経由で入っていきているとのこと。しかし、生育環境はかなり限定される為、生長度合いは幾分か遅いのだそう。

これは!
これは!
スミウキゴリだっ!
スミウキゴリだっ!
オイカワ
オイカワ。水温上昇を防ぐため氷の入ったペットボトルや保冷剤が入ってます。
ヨシノボリ
ヨシノボリ
生き物の見せ方も色々工夫されていて面白いですね。
生き物の見せ方も色々工夫されていて面白いですね。
コイ、ドジョウ、ヌマエビなどなど。
コイ、ドジョウ、ヌマエビなどなど。
大迫力のコイ!!
大迫力のコイ!!
おっかなびっくり触る
おっかなびっくり触る
これは盛り上がるっ!
これは盛り上がるっ!
多くの水草が繁茂しています
多くの水草が繁茂しています。見えているのはセキショウモ、オオカナダモ。

川は、山奥の上流部に行けばきれいなのは当たり前。けれど、身近な裏の川こそが楽しいに違いありません。生き物がいれば子どもたちは楽しいに決まってるんです。今回参加していた子どもたちの「楽しそうで真剣な眼差し」が何よりの証拠です。

川には子どもが遊んでいるべきです。今回の講座ではそんな身近な川の楽しさを再認識させてもらえたました。そして川をもっと子どもたちに解放すべきだと思いました。南京錠による施錠は、、、。川は誰のものか。

生き物がたくさん棲んでいて、子どもたちが自由に水辺に降りられ、大人たちもそれを見守っていられる川、そんな川がいい川。
生き物がたくさん棲んでいて、子どもたちが自由に水辺に降りられ、大人たちもそれを見守っていられる川、そんな川がいい川。

なごや環境大学共育講座「青空遊園 堀川上流(黒川)で川遊び!」は第一回は終わりましたが、まだまだあります。

・第二回 2015年7月26日(日) 10:00〜12:00

・第三回 2015年8月2日(日) 10:00〜12:00

・第四回 2015年8月9日(日) 10:00〜12:00

第五回はこれまでの講座を振り返り、生き物について詳しいお話しが聞けるのだそう。

第五回 2015年8月22日(土) 10:00〜11:30 (堀川上流(黒川)の水ってどうなっているの? 〜水質・環境・今むかし〜 上記講演会と皆でとった生き物の詳しい説明会を実施します)

是非、参加してみてください!

子どもたちが楽しいのは間違い無しですが、お父さんお母さんたちもとっても楽しそうでしたよ。楽しさの向こう側にきちんと狙いのある講座です。「え? 堀川?」と思っているあなた、イメージが変わりますよ

 申し込み方法などの講座詳細は ▶︎▶︎▶︎ こちらから

伊 藤   匠

そして「いつもの」姿に。。
そして「いつもの」姿に。。

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